声かけをするのは講師じゃなくて、生徒さんから by萩市の学習塾コジ塾

~コジ塾思想~

他塾のホームページを拝見していて、コジ塾と違うな~と違和感を覚える言葉に『講師が積極的に生徒さんに声かけをして…』というのがあります。

生徒さんやその親御さんからすると、わからないから・内気だからと黙りこんでいると先生から声をかけて教えてくれるのは親切で丁寧な指導だと感じるのかもしれませんが、コジ塾講師の考えは違います。

勉強している生徒さん自身が「わからない」と感じる時に、解き方を知っている人(講師)に自分からそれを伝えることすら放棄して、その先に学びはあるのでしょうか?

講師が解説授業をするスタイル、問題集やプリントで学習するスタイル、学校の予習中心、復習中心。塾にもそれぞれ学習方法があると思いますが、必ずどうやって解くのか基本的なことは説明があった上で問題を解くはずです。

問題を解き始めた時点で、それはもう生徒さんが知識を自分のモノにするための訓練に入った段階。

教科書に書いてあること(知識)は見知らぬ学者さんが研究の末に見つけたことでも、それを頭に入れて未来に向けて役立てるのは他の誰でもない生徒さん自身です。

聞いたこと・読んだことをちゃんと理解できたのか。自分で答えを導けるのか。自分自身でそのことに向き合うというのは必要なことです。『塾ではわからなかったらどうするのか考えて行動する訓練もしてほしい』というのがコジ塾の考え方です。

だから、生徒さんから質問された時は「何度も言ってるでしょ!」とか「何でわからないの?!」といった威圧的な態度を講師がとることはありませんし、時には机の側に膝をついて生徒さんより目線を下げて説明をすることもあります。自分から質問をすれば先生はしっかりと対応してくれるということを質問をした子だけでなく、周りの生徒さんにも知ってほしいと思うからです。

そんな雰囲気の中でも「聞きづらいから」「恥ずかしいから」と言おうと思えば言えるでしょう。でも、それは乗り越えるべきことです。

そういった“甘え”の解決を他人任せにすると、損をするのは生徒さん自身。将来、職場など待っていても声かけをしてくれない場所や人が相手でも、わからない事を言語化して自分から相手に伝える姿勢を身につけることは大きな強みになると思います。

自分から質問する画像

≪教室に貼ってあるポスター≫

上の画像は、コジ塾の方針を示して教室に貼ってあるポスターの1つです。(小学生の低学年でも読めるように、ひらがなで書いています)

このことを理解できている生徒さんは、小学生でも中学生でもきちんと自ら質問をしてくれます。

そして、回数を重ね、経験を積むことで、その質問の“質”も良くなっていくものだと講師は実感しています。

特に小学生の生徒さんは、最初の頃は講師の所にやって来て「わかりません!」としか言えなかったのに、徐々に「どこがどうわからないのか」「どこまでやって、途中どこでつまずいたのか」そいういった内容を自分の言葉で講師に伝えられるようになっていき、「こう考えていたから、間違っていた」「そういうことか、わかった!」と解決したことすらも講師と共有してくれるようになります。

単にコジ塾講師とコミュニケーションがとれることが良いのではなく、このことが生徒さんの塾以外での活動、たとえば、部活動の先輩からのアドバイスや社会人になって上司から指導を受ける際にも役に立ってくれたらいいなと思っています。やはり、教える側としても、自分で考えてから教えを乞う姿勢や自分のアドバイスによって相手が成長できている過程を自然な形で見せられると嬉しく感じますので、人間関係の構築もスムーズになるはずです。

 

別の角度からもう一つ言うと、

実際に塾をしていてわかるのは『講師からの“声かけ”の多くは指導ではなく、“注意”である』という事実です。

生徒さんの気になる授業態度について連絡した際に親御さんから「(その子に)その都度、声かけしてもらったら助かります」と言われたことがありました。

塾では「来たら宿題を出す、やるべきページをやって、終わったら丸つけに出す。わからない所は講師に聞きに来る」という一連の流れがあります。その中には、理想とする勉強姿勢を身につけてもらうために決めていることもあるのです。

何度も通っている場所で、講師から「宿題を出してね」「丸つけに持ってきて」と言われるまで出さない。「手が止まっているのに何も聞きに来ないけど、何かわからないことある?」と言われるまで動かない。「おしゃべりしないよ」「遊んでないで、お絵かきしないで、勉強に集中しようね」という言葉を“声かけ”として、講師の仕事の一つと認識されている感覚が子どもさんの勉強に対する姿勢に表れてしまっているような気がしました。

やってもらえたらありがたいと考えられている“声かけ”は学問の解説や指導とは違うのではないか?

勉強以前にやるべきことができていないから講師から投げかけられた言葉は、本来一度言われたら、もう二度と“かけられないように”生徒さんが意識するべきものだと思うのです。

 

以上の理由から、コジ塾では講師が積極的に生徒さんに声かけをするのではなく、生徒さんから講師に積極的に声かけをすることを推奨しています。

 

まあ、そんなコジ塾講師もたまには生徒さんに一般的な声かけをすることはあるんですけどね。

「(授業前に)部活の試合どうだった?」とか「(帰り際に)明日のテスト、がんばってね」とか。

生徒さんからの「先生、何歳なんですか?」「日頃、何をしているんですか?」などの声かけにも答えることもあります。

これらはコミュニケーションとしての雑談であって、授業中にメインにしてやっていくことではありませんが、生徒さんから勉強の“声かけ”をしやすい雰囲気に少しでもなっていればいいなと願っています。

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