あれはたしかコロナ禍で学校が休校になり、オンライン授業が始まるかどうかという時期のこと。
夕方の報道番組で、ある中学生の家での様子が放映されました。
学校で出された課題をしようと、勉強机につく男子中学生。
「問題がわからないのか、近くにあったボールを触り始める男の子」と言うナレーションとともに、5分も経たないうちに集中力を失って他の事をし始める映像が流れました。
番組内では「学校に行けずに、まともに授業を受けていないため」という理由が述べられていましたが…
講師が感じたことは
「うーん、そんなに授業でやってもいない難しい問題を生徒に丸投げするかな?」
「たった5分で何もわからなかったら、逆にあせってもいいと思うんだけど、遊んじゃうなら普段からそうなのでは?」
という全く共感できないモヤモヤ。
そして観ていてビックリ!その子の勉強机の上にでっかい液晶画面があるのです。
学校に行っていないから、勉強できていない。だから、わからないと主張。ならば、リモートで勉強しているわけではない。
つまり、勉強机の上のでっかい画面は問題を解くためではなくてテレビを観るか、ゲームをしている。それができる環境が備わっちゃってるってこと?!
そりゃあ、机の上で集中できないでしょうね…と。
スタジオに切り替わって、男女のアナウンサーが登場しました。
どんな感想を述べるのか期待していると、
「気持ち、わからなくもないですね~」と言って苦笑い。
ここでも講師は全く共感できずにモヤモヤ。
ウソ言ってる…。
この美男美女のアナウンサー、高学歴で博学で、だからこそアナウンサーになれたんです。
たぶん、みんながやらない間にも人一倍勉強した人たちです。今も日々勉強の連続でしょう。
絶対、この映像の子とは学生時代も今も正反対のタイプでしょうに。
コロナ禍の不遇な時代は確かに現在進行中です。
コロナさえなければ、こんなに困ることなかったのに。
そんなことばかりですよね。
だけど、それはみんな一緒の話。
そんな中でも工夫して向上する努力はできるんじゃないかなと思ってしまう。
たとえば、勉強関係のYouTubeは無料でたくさん配信されています。
解けなかった問題の分野を解説している動画があるか探せばいいのに。
学校に行けないなら、外に出られないなら、時間はいっぱいあるだろうに。
今や動画制作や動画配信のための習い事まであるそうで…でも、なにもみんなが作る側になる必要はなくて、ただ観る側として普段から娯楽で観まくっているYouTubeが自分の知りたいことを無料で教えてくれるツールだと思い出して活用していけばいいだけのことなのでは?と思ってしまう。
取材に応じてダメダメな様子をカメラに収めさせてくれた彼に対する気遣いなのかどうかはわかりませんが「気持ち、わかりますね~」って終わらせて、それが当たり前。かわいそうな世代の子たちです。って何だか違うような…
学校が休みで先に進めない!という不安の声もありましたが、結局それはみんな同じなので、例年と違って高校入試はそれを考慮した問題に変化したほど。
学校の勉強が次に進まない分、これまでの復習を思う存分できたわけで。日頃から学校の勉強についていけていないと主張する子たちにはこれまでにないチャンスだったはずなのでは?その間に「学校が休みだから」と言って勉強せずに遊んでばかりいる子たちを問題視して、まるでコロナのせいみたいに言う世の中。
問題なのはコロナじゃなくて、そういう向上心の無さや問題解決に向かわない姿勢なんじゃないか?
そんなことを考えながら(こういうこと主張したくなる私の性格って…)と自分自身にもモヤモヤしてしまう講師でした。